四方山話
四方山話
ある親方の呟き2
たっつけ袴の若い衆にうながされ、いざ館内へ。
『お疲れさんでござんす。4名様です』『おう!』体の大きな親方が、若い衆が渡したチケットをまとめてビリっと、
も切る、モギル、もぎり。
『いらっしゃ~い』今度は同じハッピを着た女性たちが甲高い声でお出迎え。そこに入るとすぐ目の前には何やらたくさんの陳列物が。へぇ~。しばらく見いって振り返るとさっきの若い衆がいません。あれ?どこにいったんだろ。すると『お客さ~ん!すいません置いてけぼりにしたみたいで』
さてさて、2階に上がっていくと何やら賑やかな歓声が聞こえてきだしたよ。すると『ドスンドスン』と地響きがしたと思ったら『パンパンパンパン』体を叩く音。 そう、地方場所の体育館は力士とお客さんが同じ所を歩くんです。 真剣な出番前のお相撲さんの横を通りすぎると 『くんくん、なんだか懐かしい甘~い匂いがする』 ビン付け油の匂いに誘われて座席に向かいましょう。 整然と組み上げられた桟敷席。神明造りの吊り屋根からスポットライトを浴びて、一段高い土俵もキラキラ輝いてます。何もかもが初体験。マス席につくともう特別な気分です。
……昨日の夜
父『おい明日は相撲を初めて見に行くんだって?そりゃ良いことだ。日本人なら相撲は必ず見ないとな……。』