四方山話
四方山話
ある親方の呟き8
大相撲と経営
年始は大地震と事故と暗い年明けとなりましたが、そんな時こそみんなが元気に経済を回して明るい年にしないといけません。
日本相撲協会も来年令和7年12月28日に財団法人100周年を迎えますが、もっともっと盛り上げないといけません。
相撲の歴史は神話の時代からとか。 1200年前の平安時代に初めて天皇の前で披露し今の原型が出来た等、日本人にとってももっとも身近な存在です。
さて大相撲はどうやって長い歴史を繋いできたのでしょう。
神事として伝統文化として現在まで受け継がれたとはいえ、やはり組織経営によって成り立っています。
財団法人として約100年前認可を受けましたが、団体のように助成金や補助金、天下りなく全てお相撲さんで経営してきました。
正確には105人の親方と呼ばれる引退した力士によって営われてます。
親方には部屋を持つ『師匠』と呼ばれる親方と、部屋を持たない『部屋付き親方』と二種類ありますが、みんな同じ部類になります。
親方の一番の仕事はスカウトと育成です。そして親方にも理事長、理事、副理事、役員待遇、委員、主任、年寄、参与と番付があり、
通常は委員までは昇進しますが2年に1度改選があり役員を選びます。理事長といえば協会員約1,000名の社長になります。
大相撲の収入は、東京、大阪、名古屋、福岡の年6場所90日間の興行収入です。特に自前の相撲場がある東京3場所は先人が築き上げた両国国技館は我々の家です。
NHKを通じて日本全国津々浦々放送され国民的娯楽に成長したのも、当時の理事長が『テレビを通じて相撲を知ってもらうことにより、より一層お客さんを呼ぶ事ができる』 と英断した賜物です。またマス席したのは、『1人のお客さんがさ3人連れてきてくれる』からと、知恵と工夫と社会情勢を見極めながら経営者としてのスキルが必要となります。
そしていつの時代も『土俵の充実』が全てです。
横綱大関を中心とした番付社会がおりなす白熱した取り組みがあればこそです。コロナにより失われた日々を今年はどんな1年になるか。
次回はもう少し詳しく親方の仕事をお伝えします。