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大相撲だより

平成26年9月場所だより

大相撲秋場所は9月14日から東京・両国国技館で始まります。大阪府寝屋川市出身の豪栄道が、ついに大関に昇進しました。大阪府出身では昭和45年名古屋場所後の前の山以来。2年以上も続けて関脇に在位した男が、待望の新大関として登場します。

豪栄道は名古屋場所終盤に左膝を痛め、8月の夏巡業を全休しました。大関昇進直後の巡業に出ないということはかなりの重症で、全治1カ月と診断されています。横への素早い動きも持ち味の一つである力士だけに、この回復具合が秋場所の鍵を握ります。気の早い周囲はすぐに綱とりを期待しますが、まずは8年半以上も途絶える日本出身力士の優勝を何としても果たしてほしいものです。

史上3人目の優勝30回を達成した横綱白鵬には新たな目標が続きます。史上2位となる千代の富士の優勝31回です。その先には前人未到と思われた大鵬の優勝32回。大きなけがのない白鵬だけに、今年中に並べなかったとしても、来年前半には必ず並び、クリアするでしょう。

一方で心身の衰えも見逃せません。名古屋場所で豪栄道を右四つ十分に組み止めながら、下半身のバランスを崩して浴びせ倒されました。さらには稀勢の里を追い込みながら、土俵際で足が流れて逆転負け。盤石の詰めを誇ってきた白鵬にその陰りが出てきました。来年3月に30歳を迎える年齢だけが理由ではなく、20代後半から稽古場の番数がめっきり減ったことも原因でしょう。それ以上に気になるのが土俵態度。先場所も一泡吹かせようと抵抗を試みた豊真将を激しく駄目押し、嘉風には勝負を付けた後に顔を下からめくり上げるような仕草をしました。平幕で初土俵が後とはいえ、相手は自分よりも年上です。全力士の模範として今も美しいたたずまいが語り継がれる双葉山、大鵬の域からは遠ざかる一方で、これではせっかくの大記録も色あせてしまいます。

豪栄道の先輩大関にはもっと発奮してもらいたいものです。特に歯がゆいのが稀勢の里。先場所は白鵬戦だけで輝きを放ち、2桁勝利を割りました。何だかんだ言ってファンが期待するのはこの大関です。ぜひとも立て直してもらいましょう。琴奨菊は12勝を挙げて千秋楽まで優勝争いに加わった先場所のような場所を続けることで、存在感を取り戻すでしょう。

鶴竜、日馬富士の両横綱はすっかり白鵬の引き立て役に甘んじています。物足りない成績以上に重みを感じさせない取り口が残念です。

今場所は幕内上位に面白い力士がそろいました。速攻の妙義龍が関脇に復帰し、35歳の小兵・豪風も新関脇。突き、押しの千代大龍に本格四つ相撲の常幸龍が新小結となり、スケールの大きな照ノ富士や高い人気が定着した遠藤、大器の高安、エジプト出身の大砂嵐と横綱、大関陣がいずれも気の抜けない相手との好取組が連日続くでしょう。残暑の気配を漂わせながら、刻々と秋へと向かう秋場所。見どころ満載の土俵が今から待ち遠しいです。

平成26年7月場所だより

大相撲名古屋場所は7月13日に愛知県体育館で始まります。5月の夏場所は満員御礼が10日間を数え、両国国技館での開催場所では17年ぶりの2桁大入りをマーク。大相撲人気回復の波は訪れています。真夏の土俵はどこまで盛り上がるでしょうか。

賜杯レースは優勝30回の大台に王手をかけた横綱白鵬が中心ですが、ここはあえて大関稀勢の里に期待します。右足親指のけがも治りつつあり、13勝を挙げた先場所は久しぶりに持ち前の馬力がよみがえりました。横綱鶴竜を粉砕した千秋楽の一番は出色。北の湖理事長(元横綱)は綱とり場所と認定していませんが、14勝以上でのハイレベルな成績で初優勝となればムードは最高潮。横綱昇進に最も必要なのは「ムード」なだけに、ファンの期待を一身に背負い続けてきた稀勢の里ならば一気に昇進の可能性も否定できません。〝角界の日本代表〟ともいえる男の奮起に声援を送りましょう。

白鵬は負けないものの、横綱相撲と呼べる取り口は減ってきています。1敗同士で激突した先場所の稀勢の里戦は明らかに立ち合いでじらす駆け引きで、なりふり構わず目先の白星を狙いました。この一番は突っかけた稀勢の里に非があるように伝えられていますが、白鵬が双葉山や大鵬への尊敬の念を公言するのならば、絶対に受けて立つべきなのです。もちろん、そんな余裕がなくなっているのは事実。挑む側にとってはチャンスが広がっています。

日馬富士は序盤戦での取りこぼしを減らすこと以上に、稀勢の里戦で漂わせる凄まじい闘志を白鵬戦で見せることが先決です。気合不足の先場所千秋楽は残念でした。横綱2場所目の鶴竜は終盤戦まで優勝争いに加わり、少しでも存在感を示したいです。

先場所は10敗を喫した大関琴奨菊は厳しい状況でかど番を迎えます。史上1位となる14場所連続関脇在位の豪栄道ですが、あまり喜べる記録ではありません。2桁勝利を続け、大関への道を切り開いてほしいものです。逆に先場所10勝の関脇栃煌山は大関とりへの足固めが望まれます。35歳で小結に復帰した技巧派の安美錦は立派の一言。2場所連続負け越しとプロの壁にぶつかった注目の遠藤ですが、真っ向勝負を貫いての結果だけに必ず今後に生きるでしょう。今場所は序盤戦から星を伸ばせば横綱、大関戦のチャンスが生まれます。

新入幕こそいませんが、場所前の7月10日に38歳となる若の里が5場所ぶりに再入幕します。満身創痍の体ながら誠実に黙々と土俵に立ち続ける大ベテランは今や若手のお手本です。こういう力士の奮闘も一見の価値ありです。

平成26年5月場所だより

大相撲夏場所は5月11日から両国国技館で幕を開けます。3月は大阪で行われた春場所は2年連続の満員御礼を記録し、人気回復の兆しは日に日に増しています。今場所も新横綱鶴竜のお披露目に加え、13年ぶりの3横綱時代や若手力士の台頭など話題豊富な場所となりそうです。

一昨年春場所後に大関となった鶴竜は地味な存在でしたが、今年に入ってから2場所連続14勝と別人のような活躍です。先場所は初の賜杯を抱き、見事にワンチャンスをものにして頂点に立ちました。筋力トレーニングの成果で体が大きくなって力強さが増したのは確かですが、引き技や土俵際での逆転が目立ちます。横綱を倒せば金星という名誉を手にするだけに、挑戦する相手も今まで以上に闘志を燃やしてくるでしょう。大関時代のように白星を拾えた展開もどうなるかは分かりません。横綱相撲を取るイメージはないので、横綱の責任を果たせるカギはスピードとうまさに徹することです。

先輩横綱の白鵬と日馬富士は先場所終盤に自滅し、大相撲ファンをがっかりさせました。そう簡単に鶴竜を昇進させないぞという意地を少しでもいいから感じさせてほしかったです。

鶴竜の昇進で最も奮起が求められるのは大関稀勢の里です。本来ならば鶴竜よりも先に横綱に上がらなければいけなかったのが、この男です。日本人横綱の期待を常に背負うのは酷かもしれませんが、それだけの可能性をもった力士だからこそです。白鵬を最も本気にさせるのが稀勢の里。初日から13連勝した1年前の夏場所のような活躍を期待しましょう。

大関が2人になったため、両関脇にはチャンス到来です。特に先場所12勝を挙げた豪栄道は必ず2桁白星をマークし、大関昇進への足固めをしなければいけません。栃煌山はまず両横綱との一番でもう少し見せ場を作り、まずは関脇に定着することが大関への第一歩。小結には対照的な両力士が新三役として登場します。32歳の嘉風と21歳の千代鳳。張り手を交えた激しい突き、押しのベテランと、どっしりとした重い出足が持ち味の新鋭が土俵を沸かせます。

注目の遠藤は今場所も幕内上位なので、横綱、大関陣との対戦が予想されます。先場所の経験を生かせるでしょうか。このほかエジプト出身の大砂嵐、モンゴル出身の照ノ富士と外国人の大器が続々と現れますが、そろそろ日本人力士の逆襲と台頭が見てみたいものです。初夏をもっと熱くさせる土俵を待望しましょう。

平成26年3月場所だより

大相撲春場所は3月9日に大阪府立体育会館で幕を開けます。大関鶴竜の綱とりに注目の遠藤が初の幕内上位躍進などと話題満載です。

鶴竜は先場所14勝を挙げました。優勝決定戦では横綱白鵬に敗れたものの、本割で白鵬を倒しての14勝は価値があります。強さよりもうまさ、しぶとさが目立ち、流れの中で勝機を見いだす取り口は面白いです。安定感がないだけに綱とりの可能性は流動的と言わざるを得ませんが、序盤戦から勢いに乗って14勝で初優勝となれば昇進が現実味を帯びるでしょう。

初場所で11勝を挙げて敢闘賞に輝いた遠藤は、初めて横綱、大関陣総当たりの位置に上がってきます。先場所は初顔合わせの大関琴奨菊に一気の出足で圧倒されたように、上位陣の馬力は格段の違いがあります。センス抜群のホープがどこまで対抗できるか。ちょうど1年前は幕下付け出しデビュー場所だった〝ざんばら髪〟の新弟子が「荒れる春場所」の主役となれば、場所の盛り上がりも異常な熱気に包まれるでしょう。

優勝28回をマークした白鵬は着々と大台の30回に近づいています。場所前の稽古量は減りましたが、ここ最近は特に四股を踏むことに重点置いています。頭一つ抜けた横綱の下半身が揺るがなければ、まだまだ賜杯レースの中心に立ち続けます。

一方で心配なのは全休明けの日馬富士と、かど番の大関稀勢の里です。日馬富士は右足首痛が完治した状態で場所を迎えることは難しく、うまく付き合っていくしかないようです。体は大きくなく、取り口は常に全力。序盤で取りこぼしが続くようであれば暗雲が漂ってきます。

綱とりから千秋楽に初めて休場した稀勢の里は試練を迎えます。痛めた右足親指は快方に向かいつつあるとはいえ、大崩れの初場所からどこまで立て直せるか。まずは一日も早くかど番を脱出し、そこから上積みをしたいところです。

大阪府寝屋川市出身の豪栄道は昭和以降単独2位となる関脇連続在位12場所です。丸2年も関脇を保つ地力があるだけに、そろそろ大関とりのチャンスをつくりところです。関脇復帰の栃煌山にも奮起を期待です。大阪府交野市出身の勢、実力者の隠岐の海、若手の高安や栃乃若ら楽しみな存在が幕内上位にそろいました。浪速に春の訪れを告げる春場所の初日が待ち遠しい限りです。

平成26年1月場所だより

新年の始まりを告げる大相撲初場所は1月12日に東京・両国国技館で幕を開けます。平成26年の角界を占う意味においても、見どころの多い場所となります。

今場所は現在の大相撲で最高の話題性をもって始まります。大関稀勢の里の綱とりです。先場所は前半戦に2敗しましたが、終盤戦には日馬富士、白鵬の両横綱に土をつけて13勝をマーク。優勝に準ずる成績として2度目の綱とりが文句なしで決まりました。

初挑戦だった7月の名古屋場所に比べ、稀勢の里には地力がついてきました。立ち合いの踏み込み、左を差してからの出足の迫力にも磨きがかかっています。両横綱とは互角に勝負できるだけに、前半戦での取りこぼしさえなくせば、貴乃花以来11年ぶりの和製横綱誕生への視界は大きく開けます。外国勢に負けない気迫と大きな体、何かをやってくれそうだと期待させるこの力士には、何ともいえない華があります。晴れて新横綱として春場所へやってきてくれれば、大阪のファンも沸き立つでしょう。稀勢の里が日本出身力士として8年ぶりの賜杯を抱き、満を持して日本人横綱に昇進―。そんな初夢を描く人は多いはずです。

迎え撃つ両横綱は雪辱の思いでいっぱいでしょう。九州場所は千秋楽相星決戦を演じましたが、2人とも立て続けに稀勢の里に敗れてのものだけに、どこか色あせた感がぬぐいきれません。内容も消化不良でした。2連覇を狙う日馬富士も、賜杯奪還を目指す白鵬も相当な意地をもって稀勢の里戦に臨むはず。このぶつかり合いこそが、ファンにはたまりません。

他の大関陣では琴奨菊が正念場を迎えます。九州場所では右大胸筋断裂の大けがで途中休場。かど番で迎える初場所も本調子とは程遠く、陥落の危機に立っています。持ち前の攻撃相撲に徹するしかありません。鶴竜は安易な引き技と張り手が多すぎて、存在感は薄くなる一方です。差し身の良い技能相撲の復活を待ちましょう。

大関陥落で休場明けの琴欧洲は関脇から出直します。けがが多く、衰えも目立つだけに返り咲きに必要な10勝は厳しいでしょう。先場所は8勝に終わった関脇豪栄道は大事な一年の始まりです。4月には28歳となり、もう若くはありません。今年前半に大関昇進を果たすくらいの気概が必要です。

栃煌山や妙義龍に隠岐の海、松鳳山といった中堅のほか、初の負け越しからの巻き返しに燃える遠藤や大砂嵐と楽しみな力士も控えます。稀勢の里を筆頭に大相撲人気復活を加速させるような一年のスタートを期待しましょう。

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  • 相撲協会規定により飲食物の持込み並びに危険物、ビン、缶類の持込みは固く禁止されております。
  • ご来場は13時までにお越し下さい。以降は、お座席のご案内、ご飲食お土産のお届けにお時間を頂きお待たせする場合が御座います。又、土日祝は大変混み合いますので平日よりもお時間をいただくこととなります。
  • マス席でのご観戦のお客様は、ご購入頂きました人数様揃ってお越し下さい。
  • チケットに留めております「出物お引換券」もチケット同様に必ずご持参下さい。ご持参無き場合、お食事おみやげのご提供が出来ません。
    (代理店様当日引換えは、チケットと出物お引換券を当店にて当日お渡しいたします。)
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    (※他店及び法人契約等の入場券を取扱う場合、先様との契約上これに限りませんので予めご了承下さい。)

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